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この時期、決まって工房の山椒の木には、アゲハ蝶が卵を生み付ける。そして、決まって我が家には、虫かごが幾つも並びだす。捕りにいくまでもなく、カブトムシやクワガタは、勝手にあちらから飛んでくる。
もう梅雨明けも近い。
この陶鉢製作の依頼を頂くまで、この花の事を知らなかった。『ウチョウラン』。園芸家さんで初めて実物をみる。ここのところ、次の展示会の事もあり、陶鉢作りが続いているものの、オーダーの器は多岐にわたり、何より作っている本人が楽しませてもらっている。そして、次にお会いした時に頂く声がうれしいもので、また、次のイメージに繋がってもいくのです。ウチョウランの陶鉢、早速、植えつけた写真を頂きました。
僕が、いい街だなぁ・・と思う必須条件に「緑」は欠かせない。そしていつしか、知り得る限りでも、工房の緑は100種を超えてしまっている。時にその緑は株分けされ、余所様の庭へと飛び火し、逆に株分けしてもらって、先日も10種がさらに加わった。緑が人に何をもたらすのか、食が、環境が・・・。何が正しくて、何が誤りなのか・・。緑と一言で言っても、盆景、華道、ガーデニング・・・の範疇から、日常の雑木林、雑草まで幅広い。人の嗜好によっても、時にもてはやされ、時に邪魔になる。人によって・・・の目に見えない違和感、日常の中での温度差。これらをうまく調和させてくれる力が、アートとかデザインにはあるのだと思います。そして、僕が思う器の役割にも、その力があるような気がしています。
次の展示会、「Interior Plants」には、本来、日本人が持つ大切な感覚。「見立て」の心。そういうものを器を通して考えてみようと試みました。日常の中で、アート、デザインを使いこなす感覚「アートリテラシー」を提唱し、「国立アートプロジェクト」を推進する小池雅久氏。「緑と人、デザイン」この辺りについて、貴重なお話を頂けることになった、伊東啓太郎准教授。漆喰メーカー最大手の田川産業株式会社。大きな力を頂きました。本当に多くの皆様にお立ち寄り頂ければと思っています。
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風薫る5月、苔の絨毯の美しさ。常日頃、環境問題等への意識は、日常の些細な感性を大切にする事から・・・と思っている。僕自身、世に云う「エコロジスト」でもなく、大都会も好きで、NYにも、まじめに住んでみたいと考えていたタイプ。ただ、新緑の力強い美しさ、花の儚き美しさ、紅葉の奥ゆかしい美しさ、冬枯れた木々の美しさ、綺麗だな~と思える事。難しい事はわからないけれど、そんな些細な感情の連鎖が、いい方向へ繋がっていくような気がしている。
ほんの少しでも、緑を生活空間にとりいれる事。本来、日本人が持つ、見立てという素晴らしいの感性。季節を感じる事。そこにある美意識。大切に残っていってほしいとも思うのです。
少し、そういうイメージを表現した植栽の器の展示会を構想中。不思議なもので、そんな風に植裁の事を考えていたら、陶鉢の制作依頼も・・・。
今日は、朝から陶芸の月刊誌「陶遊」(新企画出版局)の取材。長い間、「盆栽世界」等の専門誌を出版されている会社。7月号(6月20日全国書店にて発売)に、6ページに亘り、睡蓮鉢をつくる作家として特集される予定です。編集の片山さん、カメラマンの高岡さん、ありがとうございました。大英帝国のプラントハンターのお話も面白かったなぁ・・・。
風薫る・・・植栽の縁(えん)。
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「どんぐり」・・・誰にでも、幼い頃の思い出があると思う。「こま」をつくってみたり、「ヤジロベー」をつくってみたり。秋深くなると、よく玉川上水の遊歩道を散策する。むかしむかし江戸市中に水を運ぶために、玉川兄弟がつくった用水路。何年もの間、どんぐりはこの地に積み重なっていたと思うと、気が遠くなる。かさを被った落ちたばかりのどんぐり。眺めていたら、思いついたのがカップ&ソーサーの「どんぐりカップ」。使う人が、それぞれに遊び心を見つけて頂ければと思う。2008年バージョンは、日本橋の個展にて。
持ち帰り、置き忘れたどんぐりが、芽をだしたり。けやきや、モミジが知らない間に芽を出したり、その度、鉢に避難する。狭い工房の周りにも森は拡がってゆく。チョコチョコいろんな草木を植えていたら、工房周りの草木は七十品目を超えていた。
そんな工房を見て、「我が家でも草木を育てるようになった」という声を頂くと、そんな事から も森は拡がっていくんだなぁ・・と思う。小さなどんぐりから始まるように。
ギャラリーカフェ夢工房での「Uchi Cafe Vol.2」終了いたしました。お越しいただいた皆様、体験教室へのご参加の皆様、ありがとうございました。
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12月31日の大晦日に対して、6月30日は晦日にあたる。京都辺りの神社では、「夏越祓」といい、半年の厄を祓い、夏を乗り越え、残り半年の無病息災を祈念する行事として、今も行なわれているようです。京都の老舗和菓子屋さんでは、6月30日に「水無月」という和菓子が並ぶ。小豆には「魔よけ」の意味があったり、その形、材料、一つ一つに意味がある。日本人は、日々を大切にし、繊細な感性を持つ人種なのだとあらためて思うのであります。そんな日本の地球の裏側、南米ペルーのお土産に「ローズソルト」(岩塩)を頂いた。これまで、何度か美味しい天然塩に出会ったが、この塩もまた、塩を肴に酒が呑めそうな塩だった。生野菜にオリーブオイルとローズソルトだけで、かなり美味しい。(随分前に、新宿辺りだったか・・よく通った飲み屋で、七味唐辛子を舐めながら、日本酒を呑むおじさんに遭遇した。なんともブルースな人だなあ・・と感心したものでした。僕はさすがに、真似は出来ませんでしたが・・)
「塩」と「祓う」の関係もまた、日本に限らずいろんな国にもあるようです。この水無月に、塩を舐め舐め、残り半年の無病息災を願う、今日この頃です。
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5月になって草木の成長はますます勢いを増す。工房も徐々に緑に覆われてきた。今は、立浪草、ヤマホロシ、ヒメ草、ラベンダー等・・薄紫の花々が咲く。何でもかんでも様々な草木を狭い土地に植えていった工房も、結局はその土地にあったものだけが栄えている。武蔵野の草花について調べていたら、おもしろいものに行き着いた。おにぎりふりかけ等で有名な[ゆかり]。その開発社である三島食品のHPより(以下引用)。
(引用文)■<ゆかりの名前について>
古今和歌集の中に、
紫のひともとゆゑに むさし野の 草はみながらあはれとぞみる (読み人知らず)
とあります。これは「むらさき草がひともと(1本)咲いている、という“縁=ゆかり”だけで、武蔵野の草花が皆いとおしく、身近に感じてしまう」という意味になるそうです。この「縁」あるもの、「ゆかり」あるもの=むらさき草で、ゆかり(縁)の色は紫色を言うようになりました。
当社の赤しそふりかけはこのことから商品名に「ゆかり」と名づけ、商品の袋にも紫色を使用しています。
なお、商品名の「ゆかり」は1960(昭和35)年12月10日特許庁において登録となりました。
従来、株式会社中埜酢店様のご厚意により商標を使用させていただいておりましたが、1999年株式会社ミツカングループ本社(前身 株式会社中埜酢店)様より譲り受け、同年9月に名実共に当社の商標として登録になりました。
西の大陸では、砂漠化が進行し、黄砂が風に乗り日本を覆い尽くす。莫大な人口を背景に、莫大な工業化は光化学スモッグを生み出し、風に乗って日本を覆い尽くす。それでも工房は、数年後には森と化していくに違いない。不思議なもので野鳥がくるので、自然にいろんなものが芽を出している。いろんな人工化に反して、森と化していくニュースもあって良いと思う。そうなった日には、プランターコテッジの小池さんに「のれん分け」をお願いしてみようかなぁ・・。
夜な夜な工房にて、器の出荷の準備。BGM:PATTI SMITH 「GONE AGAIN」。久しぶりに聴いてみた。深い森の中に入った感じ。
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